| Q31 |
スポーツ傷害を防ぐには、どうすれぱよいでしょうか? |
| A31 |
スポーツには、けが、故障がつきものです。コンディションを整え、十分なウォーミングアップとクーリングダウンが大切なのはもちろんですが、自分の身体の状態を知っていることも大事です。特に、関節の柔軟性と四肢のアライメントのチェックが役立ちます。
柔軟性は、下の図のようなことができるかどうかで調べられ、アライメントは、0脚・X脚・偏平足などをチェックします。このことで靭帯損傷やオーバーユースによる障害を予防できることが多いのです。十分なトレーニングをして筋力をつけることが大事なのはもちろんです。
(堀川哲男)
|
| Q32 |
けがをした時の応急処置について教えてください。 |
| A32 |
打撲・捻挫・肉離れなどのけがをした時の応急処置は【R1CE(ライス)】処置と呼ばれる方法で行います。
Rest(レスト、安静)
●けがをしたところをそっとしておく。無理に動かさない。
Ice(アイス、冷却)
●けがをしたところをそっとしておく。無理に動かさない。
●痛みを軽くし、内出血を防ぎ、炎症を抑えます。長時間冷やすのに氷が最も適しています。(コールドスプレー・水道水などは一時的で内部まで冷えないからです。)
●ビニールの袋に氷を入れ、空気を抜き、タオルでくるんで患部に当てます。
●けがをしてから24〜48時間くらい継続して冷やします。
●患部がしびれたり、感覚が無くなってきた時は中断します。再び冷却します。
●冷却は、20〜30分ずつ、1〜2時間おきに間欠的に繰り返します。
Compression(コンプレッション、圧迫)
●出血や腫れを防ぐために圧迫します。
副木・弾性包帯・テーピング・三角巾・手ぬぐい・タオルなどで固定してください。
●手足・指の色などが蒼白になったり、しびれてぎたら圧迫をゆるめ、約5分間位して色 が戻ったら、再び圧迫します。
E1evation(エレベーション、挙止)
●けがをした部位を、心臓より高くしておきます。
(堀川哲男)
|
| Q33 |
スポーツでよく見られるけが・治療法を教えてください。また、いつからスポーツに復帰できますか? |
| A33 |
急性のけがと慢性の故障がありますが、正しい診断を受けることが最も大切です。
たとえば、突き指といっても、マレット指といって剥離骨折のこともあり靭帯断裂のこともあるのです。(図参照)足関節捻挫も程度の軽いものから側副靭帯の完全断裂のときもあるのです。
(堀川哲男)
いずれも急性期のけがは、R1CE処置をしますが、次のようなときは必ず医療機関で見てもらいましょう。
@ただちに救急車を呼ぶ:意識がない、手足が動かない、大量に出血がある。
A必ず病院に行く:強い痛み、外見上の変形、関節のけが
B現場の処置で様子を見る:軽い捻挫や打撲(3日以上たってもスポーツに困る時は病院に行く)
故障は、温熱、ストレッチング、筋肉トレーニング、テーピング、装具などで治療されますが腰痛、肩痛、膝痛は治療に難渋しますので、困る時は専門医に相談しましょう。
一般的に、急性期や運動直後は冷やす。慢性期や運動前や回復期は温めるとよいでしょう。
スポーツヘの復帰の時期については、一定期間の安静後炎症症状が無くなりアスレチックリハビリテーションをして、痛みがない、動きが正常・筋力が80%以上回復したら復帰できます。特に筋力が大切です。もちろんスポーツヘの意欲や心肺持久力の回復も必要です。
修復には、筋膜、腱は3〜4週間、骨は3〜6週間、靭帯は6〜8週間かかります。軟骨は自然修復しません。一般的には修復期の2〜3倍のリハビリテーションが必要です。(堀川哲男)
|
| Q34 |
貧血症の人かスポーツをするうえで注意すべきことは、どんなことですか? |
| A34 |
貧血になると、疲労感、息切れ、めまいなどの症状がでますが、スポーツにおいては、運動耐久能力が減退します。
血液中のヘモグ□ビン(Hb)量が正常以下の場合を貧血といいます。トレーニング中に起こる貧血は、鉄欠乏性貧血です。トレーニングをすることにより、尿および汗へ鉄分が喪失することと、筋肉への取り込みが増えることで貯蔵鉄が次第に欠乏し、鉄欠乏性貧血を起こすことになります。
一般的には、過激な運動量をこなさない限り、すぐに貧血になることはありません。Hbの濃度が低下しても、トレーニングにより、血漿量が増加(血液がうすめられる)し、みせかけの貧血も起こるので、血液検査では、Hbだけでなく、他の検査(ヘマトクリット値、貯蔵鉄、フェリチン値など)をする必要があります。(佐藤章) |
| Q35 |
貧血症を改善するには、どうすれぱよいでしょうか? |
| A35 |
指導者や選手は、血液検査でHb濃度の低下が認められると、すぐに鉄材の服用、注射や他の飲料水をとることに頼りがちですが、重要なことは食餌療法です。
とくに、女性の場合は、男性に比べもともとHb量が低値であることに加え、月経(生理)があること、若年女性の場合、食生活において偏食していることが考えられます。バランスのよい食生活を心がける必要があります。
食生活で貧血を予防するには、食品中の鉄分を多く含むレバー、牛赤身肉、赤身魚、納豆、豆腐、あさり、ホーレンソウ、ひじき、などを十分取るようにすることと、鉄の吸収をよくするビタミンCを含む果物や野菜をしっかりとることです。
成人女性では、スポーツを開始する前に、メディカルチェックを行い、貧血がある場合には内科疾患のみならず、子宮筋腫等、婦人科疾患のチェックもするとよいでしょう。(佐藤章) |