平成30年度・令和元年度各種団体連携事業

テーマ「地域の高齢者の体力維持・介護予防に関する連携」

平成30年度と令和元年度の2年間行われた、各種団体連携事業について、お伝えします。

1 事業イメージ

地域包括支援センターと総合型地域スポーツクラブが連携し、地域の高齢者の介護予防、体力維持を図るための教室を開催するための事業を展開する。

2 連携先と連携方法

クラブ名	センター名	連携方法
（一社）いわしろふれあいスポーツクラブ	岩代地域包括支援センター	①・②
東和さわやかスポーツクラブ	東和地域包括支援センター	①・②
あだちスポーツクラブ	安達地域包括支援センター	①
（一社）にほんまつ城山クラブ	第1・2地域包括支援センター	①
岳クラブ	第3地域包括支援センター	①

【連携方法】
①地域包括支援センターの活動場所に総合型クラブスタッフが指導者として派遣される場合
②総合型クラブの教室に、地域包括支援センターの利用者が参加する場合

3 事業の実際

(1)連携教室実施回数

	1年目	2年目
（一社）いわしろふれあいスポーツクラブ	10回	10回
東和さわやかスポーツクラブ	10回	12回
あだちスポーツクラブ	2回	5回
（一社）にほんまつ城山クラブ	6回	14回
岳クラブ	17回	22回

(2)研修会

①地域包括支援センターとの連携による介護予防事業展開事例について（１年目）

講師：相澤和江氏（NPO法人スポーツ・サンクチュアリ・川口）
テーマ：今を生きる高齢者のためのスポーツコミュニティ
内容：地域包括支援センターとの連携に至るまでの経緯・地域包括支援センターとの連携の仕組み・介護予防のための運動紹介と留意点

②介護予防運動例について（１年目）

講師：金森千穂氏（フィットネスインストラクター）
テーマ：介護予防運動に活かすシナプソロジー
内容：認知機能を高めるためのメカニズム・シナプソロジーのプログラム体験

③介護予防運動例について（２年目）

講師：紺野勝二氏（フィットネスジムDNA福島テルサ店長）
テーマ：コグニサイズ体験会
内容：認知症の現状について・コグニサイズのプログラム体験

(3)活動例

①各種測定（メディカルチェック）

• 体力測定
  〔測定項目〕握力・５M歩行速度・開眼片脚立位・TUG（timed up and go test） ４項目
  〔活用方法〕介護予防運動教室（全１０回）の１回目と９回目に行いデータの比較をした。記録は、レーダーチャートにして参加者にフィードバックした。
  　
• 血圧測定
  〔実施方法〕毎回受付時に、地域包括支援センター職員が測定した。
  

②運動（エクササイズ）

• 介護予防運動
  　　　

• いきいき百歳体操
  　
• 脳トレ
  　 　
  
• Gボールやお手玉等を使った軽運動
  　
• カローリングやラダーゲッター等ニュースポーツ
  　　
• 自彊術
  　

③講話（レクチャー）

• 二本松市高齢福祉課職員による「介護保険講話」
  
• 地域包括支援センター職員による「健康講話」
  　

4 事業効果と課題

(1)事業効果

• 参加者が定期的に運動をすることで、体力向上や健康状態の維持、健康への関心を高められる。
• 参加者の取り組む姿勢が、回を重ねるにつれて積極的になっていくことを感じられる。また、参加者もできることが増えることで、笑顔も増やすことができる。
• 総合型クラブは、地域の高齢者に合わせて運動（エクササイズ）に改良を加え、内容や方法について質を高めることができる。
• 総合型クラブは、地域の課題解決に貢献したり、新規会員を獲得したりできる。
• 総合型クラブ間の指導者やスタッフの派遣も期待できる。
• スタッフのスキルアップを図ったり、地域包括支援センターとの繋がりを太くしたりすることができる。（総合型クラブと地域包括支援センターとの連携）
• 地域包括支援センターは、利用者に多様なサービスを提供できる。
• 地域包括支援センターは、総合型クラブと活動することにより認知度向上につなげられる。
• 行政とつながることで、広報活動や会場確保に協力支援していただける。
• 総合型クラブも包括支援センターも、参加者が住んでいる地区にあるので、指導者も参加者も顔がよく見え、声を掛け合える関係性が築きやすい。

(2)課題

• 活動場所に来られる方は、比較的運動に関心が高かったり、健康であったりするが、移動手段が無かったり、運動に関心が低い方をどう取り込むかが課題である
• ふくしま広域スポーツセンターが２年間の実践をまとめ、各自治体に情報提供する際の時期や方法については、検討の余地がある。
• 行政の中での連携（総合型担当と福祉担当）があると、さらに広がる可能性がある。

 

 

◆事業の様子を随時「ふくしま広域スポーツセンターのFacebookページ」にも投稿しました。